遅い/更新日 2026-10-17
LANケーブルのカテゴリの違いと選び方|マンションの回線に合うのはどれか
結論:LANケーブルのカテゴリ(CAT)は、対応する通信規格と伝送帯域(MHz)の違いで、数字が大きいほど高速な規格に対応します。
1Gbpsの回線や機器ならCAT5e以上で1000BASE-Tに対応し、10Gbpsで使うならメーカーが10GBASE-T対応とするCAT6A以上が基本です。
ただし通信の速さは、回線・ルーター・端末・壁の中の配線のうち最も遅いところで決まるため、ケーブルだけ上位にしても速くはなりません。
結論:カテゴリは「つなぐ機器と回線の速さ」に合わせる
LANケーブルのカテゴリは、ケーブルがどの速さの通信規格に対応できるかを表す区分です。カテゴリが上がるほど、伝送帯域(ケーブルが扱える信号の周波数の幅)が広くなり、より速い規格に対応します。
選ぶときは、次の2点を先に確認してください。
- 回線の契約速度と、ルーター・パソコンのLANポートの速度:どちらも1Gbpsなら、10Gbps対応のケーブルにしても通信は1Gbpsが上限です。
- 部屋までの配線方式:マンションでは、建物の配線方式で部屋までの最大速度が決まります。方式ごとの最大速度は配線方式別の最大速度の早見表で確認できます。
カテゴリ別の違い(早見表)
メーカー公式の製品仕様・発表資料で確認できた内容をまとめました(2026年10月17日確認)。対応規格は、メーカーが製品ページで示しているものです。
| カテゴリ | 伝送帯域 | メーカーが示す対応規格 | 主な用途の目安 |
|---|---|---|---|
| CAT5 | 公式の記載を確認できず | 100BASE-TX | 古い機器。新しく買う理由は少ない |
| CAT5e | 公式の記載を確認できず | 1000BASE-T、5/2.5GBASE-T | 1Gbpsまでの回線・機器 |
| CAT6 | 250MHz | 1000BASE-T、5/2.5GBASE-T | 1Gbpsの回線、2.5Gbps・5Gbpsの機器 |
| CAT6A | 500MHz | 10GBASE-T | 10Gbpsの回線・機器 |
| CAT7 | 600MHz | 10GBASE-T(伝送速度10Gbps) | 10Gbps。2重シールド構造の製品がある |
| CAT8 | 2000MHz | 40GBASE-T | 40Gbps。ノイズ対策が必要な環境向け |
出典:バッファロー カテゴリー6製品仕様(CAT6の帯域、CAT6・5e・5の対応規格)、バッファロー カテゴリー6A製品仕様、サンワサプライ カテゴリ6A製品の発表資料、エレコム カテゴリー8・7・6Aケーブル発表資料、バッファロー カテゴリー8製品仕様。
CAT5とCAT5eの伝送帯域、CAT7が属する規格体系などは、今回確認したメーカーの公式ページに記載がなかったため、表には入れていません。購入するときは、製品ページの「対応規格」「伝送帯域」の欄で確認してください。
CAT6で10Gbpsは使えるか
CAT6の製品で、メーカーが対応規格に10GBASE-Tを挙げていない例があります(上の表のバッファロー製品は1000BASE-Tと5/2.5GBASE-Tまで)。一方、米国のケーブルメーカーSuperior Essexの技術資料は、米国の業界団体TIAの技術文書TSB-155-Aを引き、CAT6でも37mまでは10GBASE-Tが動作し、37〜55mは周囲のケーブルからのノイズ(エイリアンクロストーク)の状況次第としています。そのうえで、10Gbpsを前提に新しく配線するなら長さにかかわらずCAT6Aにすることを強く勧め、CAT6Aは100mまでの10Gbps通信の選択肢だとしています(Superior Essex TG059)。
なお、ここでの距離は配線全体(チャネル)の長さで、部屋で使う数mのケーブル1本の話とは前提が違います。ただ、家庭の短い配線でも、10Gbpsでの動作をメーカーが保証しているかどうかは製品ごとに異なります。保証のない組み合わせで速度が出ないとき、原因の切り分けが難しくなる点にも注意してください。
家庭で10Gbpsの回線を使う場合は、CAT6A以上で、製品ページに10GBASE-T対応と書かれたものを選ぶのが確実です。
マンションでの選び方
マンションでは、ケーブルを選ぶ前に「部屋まで何Mbps(何Gbps)来ているか」を確かめるのが先です。手持ちのケーブルを替えても、建物側の配線が上限になっていれば速度は変わりません。
| 部屋の状況 | ケーブル選びの考え方 |
|---|---|
| VDSL方式(電話線で部屋まで配線) | 部屋までの速度が上限になるため、CAT5e以上のケーブルを上位に替えても速度は変わりにくい |
| LAN配線方式(壁にLAN端子) | 壁の中のケーブルは建物の設備で、住人は替えられない。部屋側の短いケーブルだけ替えても上限は変わらない |
| 光配線方式・1Gbpsの契約 | ONU・ルーター・端末の間をCAT5e以上(新しく買うならCAT6以上)で |
| 光配線方式・10Gbpsの契約 | 10GBASE-T対応のCAT6A以上。ルーターや端末にも10Gbps対応のポートが必要 |
部屋の配線方式の見分け方はマンションの配線方式の確認方法で解説しています。
つなぐ場所ごとの考え方
部屋の中では、ケーブルを使う場所がいくつかあります。それぞれ、両端の機器のポート速度に合わせて選びます。
| つなぐ場所 | 確認すること | 選び方の目安 |
|---|---|---|
| 壁の端子 → ONU・ルーター | 配線方式と部屋までの最大速度 | 部屋までの速度を下回らないカテゴリ |
| ONU → ルーター | 契約速度と、両機器のポート速度 | 10Gbpsの契約ならCAT6A以上 |
| ルーター → パソコン | パソコンのLANポートの速度 | 1GbpsならCAT5e以上、2.5G・5GならCAT5e以上で対応表記のあるもの |
| ルーター → ゲーム機・テレビ | 機器のLANポートの速度 | 機器の仕様に合わせる |
機器のポート速度は、取扱説明書や製品ページの仕様欄に「1000BASE-T」「10GBASE-T」などと書かれています。ケーブルの対応規格と同じ表記で照らし合わせると確実です。
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6つの質問に答えると、建物の配線方式の目安と「まず無料でできること → 公式の高速化 → 個別の光回線かホームルーター」の順に次の一手が分かります。
無料で診断する(1分)速度は「いちばん遅いところ」で決まる
バッファローのカテゴリー8製品のページは、40GBASE-Tで通信するには、接続する機器とケーブルのすべてが40GBASE-Tに対応している必要があると注記しています。考え方はほかのカテゴリでも同じで、通信の速さは経路の中で最も遅い部分に合わせられます。
- 契約している回線の最大速度を確認:プロバイダの契約内容で、1Gbpsか10Gbpsかなどを確認します。
- ONUとルーターのLANポートを確認:機器の背面の表示や仕様書で、ポートの速度を確認します。ルーターを替える場合の注意はマンションでルーターを交換するときの注意へ。
- パソコンやゲーム機のLANポートを確認:端末側が1Gbpsなら、それが上限です。
- 手持ちのケーブルの印字を確認:多くのケーブルは被覆に「CAT.6」などのカテゴリが印字されています。
- いちばん遅い部分に合わせて選ぶ:ケーブルだけ上位にしても、ほかが遅ければ速くなりません。
カテゴリ以外に見るポイント
シールドの有無
エレコムは、カテゴリー8のケーブルに複数本を束ねたときのエラー(エイリアンクロストーク)を防ぐ2重シールド構造を採用し、電磁的なノイズ対策が必要な医療設備や機械室などに向くとしています。バッファローのカテゴリー8製品もシールド付き(S/FTP)です。家庭で選ぶときは、まずカテゴリと長さを決め、ノイズが気になる環境かどうかでシールドの要否を考えると迷いにくくなります。
ヨリ線と単線
エレコムは、ヨリ線(細い線をより合わせたもの)の仕様は単線より曲げによる断線が少ないと説明しています。ドアの開け閉めや家具の移動でケーブルを曲げることが多い場所では、この点も選ぶ目安になります。
形と長さ
ドアのすき間を通すならフラット型、狭い場所なら細いタイプなど、形は設置場所で選びます。長すぎるケーブルは取り回しが悪くなるので、必要な長さに少し余裕をもたせる程度にします。
よくある誤解
| よくある思い込み | 実際 |
|---|---|
| カテゴリが高いほどネットが速くなる | 回線・ルーター・端末の速度が上限。ケーブルだけ上げても変わらない |
| Wi-Fiが遅いのはLANケーブルのせい | 無線で使う端末には、ルーターまでのLANケーブルの影響は限られる。先に有線で測って切り分ける |
| 壁のLAN端子の先も自分で替えられる | 壁の中の配線は建物の設備。変更は管理会社や管理組合の判断 |
| CAT6なら必ず10Gbpsで使える | メーカーが10GBASE-Tを対応規格に挙げていない製品がある。10Gbpsで使うならCAT6A以上で対応表記のあるもの |
買い替える前のチェックリスト
- 手持ちのケーブルの印字(CAT.5、CAT.5eなど)を確認した。
- 契約している回線の最大速度を確認した。
- ONU・ルーター・端末のLANポートの速度を確認した。
- 部屋の配線方式(光配線・LAN配線・VDSL)を確認した。
- 必要な長さを測った(ドアのすき間や家具の裏を通すかも含めて)。
- 購入する製品のページで「対応規格」「伝送帯域」を確認した。
見守りカメラなど、LANケーブルで電力も送る機器(PoE)を使う場合は、製品ページのPoE対応の表記も確認します。今回確認したバッファローのカテゴリー6・6A・8製品は、IEEE802.3bt(PoE++)対応と記載されています。
ケーブルを替えても遅いとき
有線でも遅い場合は、ケーブル以外に原因があります。夜だけ遅いなら建物や事業者の設備の混雑が考えられ、マンションのネットが夜に遅い原因で切り分け方を解説しています。ゲームや会議での反応の遅さが気になるなら、速度ではなくping値の目安と測り方を確認してください。Wi-Fiで使っている端末の改善はWi-Fiが遅いときの改善方法へ。どこが原因かわからないときは、マンションのネットが遅い原因の診断ツールで次の一手を確認できます。
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6つの質問に答えると、建物の配線方式の目安と「まず無料でできること → 公式の高速化 → 個別の光回線かホームルーター」の順に次の一手が分かります。
無料で診断する(1分)よくある質問
LANケーブルのカテゴリは何を選べばいいですか?
回線と機器の速度に合わせます。1Gbpsまでの回線・機器ならCAT5e以上で1000BASE-Tに対応します。新しく買うならCAT6以上、10Gbpsで使うならメーカーが10GBASE-T対応とするCAT6A以上が目安です。
CAT6とCAT6Aの違いは何ですか?
メーカーの仕様では、CAT6は伝送帯域250MHz、CAT6Aは500MHzで10GBASE-Tに対応します。ケーブルメーカーの技術資料は、10Gbpsを前提に新しく配線するならCAT6Aを強く勧めています。
CAT8にすればネットは速くなりますか?
回線やルーター、端末が1Gbpsなら速くなりません。通信の速さは経路の中で最も遅い部分で決まります。バッファローも、40GBASE-Tで通信するには機器とケーブルのすべてが対応している必要があると注記しています。
マンションの壁のLAN端子につなぐケーブルを替えると速くなりますか?
壁の中のケーブルや建物の設備が上限になっている場合は、部屋側のケーブルを替えても速くなりません。まず配線方式と部屋までの最大速度を確認してください。手持ちのケーブルがCAT5e未満なら、替える意味があります。
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出典・確認日
確認日:2026-10-17。官公庁・メーカー・事業者の公開資料を確認して作成しています。確認できなかった事項は推測で書いていません。
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